Q2 震災によって生じるメンタルヘルスの課題とはどのようなことがありますか。

災害が起きると、急性期には被災者に様々な心理的な反応(不安、不眠、パニック)が生じます。その多くは個人差があるものの、時間の経過とともに変化し回復へと向かうことが一般的です。

・しかし、精神疾患や認知症、発達障害のある方などは災害によって服薬や通院が困難であったり、避難所などでの生活環境の変化に適応できずに不穏状態となるなど、症状悪化のリスクが高まります。また、未成年者、高齢者、女性などはメンタルヘルスが悪化しやすいので注意が必要です。さらには災害救援者(消防士、警察官、救命救急士、自衛隊員など)、支援者(医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、公認心理師、自治体職員など)は、活動義務を背景とした疲労が生じやすく、メンタルヘルスの悪化につながりやすいと言われています。

・中長期的には、環境の変化、生活再建の遅れや格差などを背景に、うつ病、PTSD、アルコール関連問題、自殺企図が生じやすくなります。

・災害後の被災地域の心理変化については「自治体の災害時精神保健医療福祉活動マニュアル(令和2年度厚生労働科学研究補助金 災害派遣精神医療チーム(DPAT)と地域精神保健システムの連携手法に関する研究)」に、時期別(表1)、時間経過(図1)が記載されていますので参照してください。

(引用文献)
「自治体の災害時精神保健医療福祉活動マニュアル(令和2年度厚生労働科学研究補助金 災害派遣精神医療チーム(DPAT)と地域精神保健システムの連携手法に関する研究)」