Q27 自らが被災している生活支援員への支援について注意すべき点を教えてください。

 東日本大震災後の生活支援員の担い手は、被災地域の雇用対策の一環として被災地域の住民が多く、そのため支援員自身が被災をしていることも少なくありませんでした。この点について本間氏は、当事者であることによって、被災者が置かれている状況、気持ちが分かるという利点の一方で、生活支援員が自らの被災体験を支援の対象に投影したり、被災者と同じように将来を悲観し絶望感に苛まされたりすることや、支援者側に立つことによって、ねたみにも似た感情できつい言葉をぶつけられることもあったと述べています(*1)。

・また、実際の支援において生活支援員からの相談のなかには、「自分も被災しているのに、同じ被災者の皆さんに伝えられることがあるのだろうか?」「自分は被災者なのか、支援者なのか、自分が何者なのか分からなくなってきた」といった被災しているからこその心の揺れ動きが表出されることもありました。

・そのため、支援を行う際には、これら被災している生活支援員が抱えている葛藤や苦悩にも心を配りながら進めていくことが重要でした。

【引用・参考文献】
(*1)本間照雄: 被災住民が担い手になった生活支援員(LSA)とコミュニティづくり-宮城県南三陸町被災者支援の事例から-. 社会学年報, No47, 25⁻35, 2018