生活支援員のなかには、初めて対人支援の業務を担う方も少なくないため、特にメンタルヘルスや精神疾患に関する相談内容への対応に困難さを感じることが考えられます。また、精神保健に関する地域の関係機関についての情報が届いていない場合もあり、何をどこに相談すればよいのかわからず、また相談を受けること自体に慣れていない状況も考えられます。さらには、生活支援員自身に被災経験がある方もいることから、自分や家族の生活や健康状態に不安を抱えている可能性が高いことなどが考えられます。
・このような支援者が置かれている状況や背景を十分に理解しながら、支援の内容を丁寧に把握することが求められます。
みやぎ心のケアセンターの場合はこうでした
・当センターの業務を分析した結果、生活支援員への支援の内容は、①援助技術などへの支援、② セルフケアにつながる支援、③ 精神疾患の理解に向けた支援、④アルコール関連問題への支援、⑤つなぎ役としての支援、⑥ 事例検討を通じた支援の6つに分けられました。
・こうした支援が多かった背景には、宮城県で生活支援員としての雇用されたスタッフのなかで、社会福祉士や看護師などの有資格者の割合は27.0%と低く(*1)、特に災害によるメンタルヘルスへの影響が考えられる住民への支援に関する知識や技術の習得に関する支援が求められていたと考えられます。
参考・引用文献
平野孝之, 小木曾早苗, 児玉善郎, 他: 東日本大震災における被災者支援の課題と今後の展開―自立支援を目指す地域支援の視点から―. 日本福祉大学社会学部「日本福祉大学社会福祉論集」, 130; 67-88, 2014
参照
(*1)「東日本大震災後の宮城県における専門資格を持たない生活支援員への支援とは」みやぎ心のケアセンター基幹センター地域支援課担当班によるまとめ資料より
