Q1に示したように、「災害は被災地で飲酒を増やす傾向にあること」から、アルコール関連問題のある方への対応のほか、一般の方々に対しても、震災後、早い段階からアルコールに関する正しい知識を提供し、アルコール関連問題を予防することが重要と思われました。
・普及啓発の方法としては、パンフレットの作成、サポーター養成研修の開催、地元メディアの活用など、被災地域ごと受け入れやすい方法を工夫していく必要がありました。
みやぎ心のケアセンターの場合はこうでした
1)啓発用パンフレットの作成や配布(2012年~ )
・アルコールに関するチェックリストなどは独自に作成したほか、市販のパンフレットに相談窓口のリストを記載し配布しました。
2)サポーター養成研修として一般の方々を対象とした講演会の実施(2012年~2020年)
・仮設住宅においては、生活支援員や民生委員のほか、同じ仮設住宅に入居している方々が対応に困っていました。そのため、困っている一般の方々への知識の普及を目指し、アルコール治療専門医療機関や断酒会などの自助グループと連携して講演会を実施しました(テーマ:「お酒と上手に付き合うための講演会」「お酒をやめている人たちの話を聞いてみよう」等)。
3)地元紙へのコラム掲載やコミュニティFMなどのメディアを通じた情報発信(2012年~2023年)
・2013年4月から保健所と協働して、地方紙にコラム「こころ通信」を掲載しました。「お酒との上手な付き合い方~お酒と睡眠の関係について~」「お酒と上手に付き合おう②~セルフチェック~」などのアルコールに関する内容を掲載しました。またラジオ放送を活用し、アルコールについての情報を発信しました。情報発信後には相談が増加する傾向にありました。
4)紙芝居による健康教育(2016年~ )
・被災地域住民からの「紙芝居などを用いて気軽に聞けたらいい」、保健師からも「住民の皆さんに正しい情報をわかりやすく届けたい」との意見から、保健師と協働による普及啓発用媒体として手作りの健康紙芝居を作成しました。保健師は「伝えたい内容を選定」と「伝わりやすさの確認」をし、当センターが制作を行いました。アルコール関連問題については誰もが知っている浦島太郎の物語を題材にして作成し、住民参加型で被災者支援スタッや地域のボランティアなどに一緒に読んでもらうことで住民の反応は一層よくなったほか、気軽に啓発活動に参加してもらうことができました。
(参照:資料④ 健康紙芝居「乙姫・カメの健康とアルコールのお話」
5)各種イベントにおけるアルコールパッチテストの実施
・アルコールパッチテストは普及啓発活動の一環として以前から取り入れられてきましたが、被災地においても交流の場や市町の健康祭りなどのイベントで活用し、体験型の普及啓発の手法として多くの方に自分の体質の傾向に気づく良い機会となりました。
