Q5 「心のケアセンター」とはどのような活動をする組織ですか。

心のケアセンターは中長期における支援組織であり、自治体等が行う地域精神保健福祉活動を補完するための時限組織です。そのため、活動する上では、地域の精神保健医療福祉システムを尊重した活動が重要であり、市町村、保健所や精神保健福祉センターとの連携が重要なのは言うまでもありません。

・当センターの場合は、震災の約9か月後に設置され、地域精神保健福祉活動の向上に向け、地域住民支援、支援者支援、普及啓発、人材育成などの活動を柱として、市町の意向に寄り添いながらアウトリーチを基本とした活動を心がけました。

【参照:みやぎ心のケアセンター公式活動記録「災害メンタルヘルスの歴史と心のケアセンター」から】

・これまでに全国で7つの『心のケアセンター』が設立され(2026年1月現在)、それぞれが特色ある活動を展開してきました。1995年の阪神・淡路大震災では5年間にわたり、地域の回復を支えるための拠点として『兵庫県こころのケアセンター』が設立されました。仮設住宅の住民を対象としてアウトリーチを中心に活動が展開されました。これがいわゆる『コケセン』のさきがけであり、その後の自然災害や大事故の心のケア活動の礎となっています。その後、2004年の新潟県中越地震後に『新潟県精神保健福祉協会こころのケアセンター』、2011年の東日本大震災後に岩手・宮城・福島の3県にそれぞれ『岩手県こころのケアセンター』『みやぎ心のケアセンター(*) 』『ふくしま心のケアセンター』、2016年の熊本地震後に『熊本こころのケアセンター』、2024年の能登半島地震後に『石川こころのケアセンター』が設立されました。法的な根拠に基づいた組織ではなく、緊急的に国の復興予算から民間組織に出資・委託され、その都道府県の精神保健福祉活動を補完する機能を担うことが多くなっています。運営方針については各都道府県に一任されており、受託した組織も異なれば、運営方針も多岐にわたっているのが実情であり、今後より詳しい分析が必要とされています。          

(引用文献)

公益社団法人宮城県精神保健福祉協会みやぎ心のケアセンター「公式活動記録2011-2020」第Ⅱ章 当センターを立ち上げるまで 

*みやぎ心のケアセンターにおいては県内市町のうち仙台市を除く市町への支援を行っています。仙台市においては仙台市精神保健福祉総合センターが全体のコーディネートしながら各区保健福祉センターをバックアップするかたちで被災者の心のケアを実施しています。